日本の歯科技術の水準はどのくらい?

みなさんこんにちは、京王八王子駅前歯科の歯科医師酒井です。

日本は先進国であり、医療の面でも高い水準にあります。そんな医療の中でも歯科技術の水準はどれくらいなのでしょうか。

そこで今回は日本の歯科技術の水準は高いのか、それとも低いのか、本当のところをご紹介します。

1.日本の歯科技術水準は高い?

日本の歯科技術は歯科医によって差があり、日本の歯科技術の水準が高いとは一概に言えません。

しかも、世界的に見ると日本における歯科医療サービスの技術配分は中間の技術が中心であるため、高い技術の治療や予防対してお金をかけていないと報告されています。

これは、日本の保険制度が深く関係しています。

日本では高い治療技術を持った歯科医でも、患者さんが保険診療か、自由診療かを選択します。多くの患者さんが公的負担のある保険診療を選びます。

保険診療は治療テクニックや使用できる材料が制限されており、高い治療技術を提供したくてもできないという環境にあります。

そのため、世界的に見ると、高い治療技術が受けられるにも関わらず、ほとんどの歯科医院では保険診療で行う、高くも低くもない、中間くらいの歯科技術の提供がされているのです。

2.日本は予防に対する意識が低すぎる??

日本の保険制度では、歯や歯茎に痛みが出てしまった場合に保険診療を行います。

健康状態が悪化してからしか、治療を受けません。ですから、ほとんどの人が「歯が痛くなってから歯医者に行く」という考え方です。ですが、欧米諸国は違います。

日本のように保険制度がないため、虫歯になってからの治療は高額負担になります。そのため虫歯にならないために毎月予防のために歯科医院に通っています。

考え方が「虫歯になる前に歯医者さんに行く」という日本とは全く違う考え方になります。

日本は保険制度があるために欧米諸国の歯科医療費と比べると、診療単価が安いです。

そのため、ブリッジや入れ歯といった治療経験が多いという特徴があります。

このように予防に対する意識の低さが結果的に、世界でみると歯科医療の水準が低いとみなされてしまうのです。

日本ではそれでも多くの歯科医が歯科大学卒業後も勉強して日々研鑽しているので高い歯科治療技術を受けることができます。ですが、保険制度を選ぶことが多いために、高い治療技術を提供できない現状にあります。

ですから、まず高い歯科技術を受ける前に、予防のために歯科医院に通って、虫歯や歯周病にならないようにしましょう。

そして、もし治療が必要になったときは、本当に保険診療がベストなのか、歯科医にしっかりと説明してもらいましょう。

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