入れ歯で噛めるために、唾液と入れ歯の関係

入れ歯

こんにちは。歯科医師の酒井です。

入れ歯になると、どうしても使っていると痛みがでてしまったりして使いにくさを感じる患者さんも多いです。

歯医者さんでの入れ歯の調整をすることで、ほとんどの場合、痛みを感じずにある程度までは噛めるようになりますが、それでも、痛みがでてしまうという患者さんもいらしゃいます。

実はその原因は、「唾液」に隠れています。

そこで、実は見落とされがちな唾液と入れ歯の関係についてご紹介していきます。

入れ歯には調整が必須

入れ歯の治療は歯がないところの型をとって、かみ合わせをとって、見た目を確認したら、プラスチックや金属でできた入れ歯が完成します。

他のむし歯治療よりも回数がかかっているので、入れ歯ができたら、すぐに噛めると思われがちです。ですが、新品の靴とおなじで、使ってみないと、本当のかみ合わせがわからないので、調整を何回かして、ようやく噛めるようになります。

上の入れ歯は唾液で吸着している

上の入れ歯、イメージしやすいのが、総入れ歯ですが、支えがないのに、落ちてこないですが、不思議ですよね。

実は吸盤のように唾液という水分を介して、吸着しています。

ですが、もし唾液がなければ、しっかりと入れ歯は吸着しないのです。

唾液量は年齢と共に減少する

唾液分泌量は、赤ちゃんのときには、たくさんでていますが、年齢を重ねていくことで、唾液量はどんどん減少していきます。

ストレスを感じていると、分泌量が減少したり、サラサラの唾液ではなく、ネバネバの水分量の少ない唾液が分泌されてしまいます。

さらに花粉症の季節では花粉症の薬を飲むため、お口が乾燥しやしくなってしまいます。

高齢者の場合、高血圧や糖尿病などの様々な薬を服用しています。その薬の副作用で若いときよりも、よりお口が乾燥して、唾液がでにくくなっていくのです。

その結果、入れ歯がなかなか合わないということが起こってしまうことがあります。

総入れ歯のおばあちゃん

唾液をたくさん出すには

 

ですので、入れ歯で噛めるようになるためには、唾液をしっかりと分泌させることが重要です。唾液をしっかりと分泌させるためにはまず、よく噛むことが大切です。噛む回数を増やすことで、唾液を分泌する唾液腺が刺激されて、たくさん唾液が分泌されます。

唾液をたくさん分泌させる方法、2つ目は、規則正しい生活を送ることです。

睡眠不足や乱れた生活を送っていると、体はとてもストレスを感じてしまいます。

唾液の分泌は自律神経の交感神経と副交感神経が司っていますが、リラックスしたときに活発化する副交感神経の方がサラサラの唾液を分泌します。ですので、規則正しい生活をおくって、できるだけサラサラ唾液を分泌させましょう。

また耳の前の部分を親指で抑えてぐるぐると刺激すると唾液腺が刺激されます。

こういった唾液腺マッサージも寝る前にとりいれるようにしましょう。

最後に

唾液がたくさん分泌されているとむし歯にもなりにくいので、ぜひ唾液をたくさん出せるような生活習慣を心がけてくださいね。

入れ歯が噛めないといった悩みがあればぜひ当院にご相談ください。

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