歯医者のスタンダードプリコーションとは

みなさんこんにちは京王八王子駅前歯科の歯科医師酒井です。

歯医者さんでは最近、感染症予防対策が義務付けられています。

そんな中で、よく聞く言葉として「スタンダードプリコーション」というものがあります。

歯医者さんにおけるスタンダードプリコーションとはいったいどういったものなのかをご紹介していきます。

スタンダードプリコーションとは標準予防策です

歯科医院だけでなく、病院の問診票の多くは、HIVやB型肝炎、C型肝炎などの感染症を聞き、感染症にかかっているかどうかを申告してもらう形式になっています。

ですが、問診票だけに頼っていると、感染症の申告漏れや、自分が感染症にかかっていることを知らないという人がでてきます。

またHIVなどの感染症は意図的に申告しない方もいらっしゃいます。

そういった人がいることから、スタンダードプリコーションでは、すべての患者さんが感染源を保有しているとし、針刺し事故の防止や血液付着などに関して、感染症の予防対策を行うとしています。

今では考えられませんが、昔の病院では、HIVなどの感染症の人にだけ手袋やマスクをつけて、感染を予防していました。

ですが、それでは、申告していない人や自覚していない人からの感染が予防できず、医療従事者から、他の患者さんへの感染のリスクが上昇してしまいます。

ですので、今では、どんな患者さんであっても、感染症にかかっていると想定し、感染症をもつキャリアーから医療従事者が感染し、他の患者さんに感染させてしまわないように、マスクや手袋を標準で装着しています。

歯科医院では、医療従事者の使用する手袋からマスク他の治療器具はすべて滅菌しています

歯科医院でのスタンダードプリコーションでは、歯科医療従事者のマスクや手袋はもちろん、歯科治療に使用するすべての器具が滅菌して使用することになっています。

例えば、お口の中を診察するミラーや、歯を触るピンセットなどは汚れを落として洗ってから、オートクレーブと呼ばれる滅菌機器を使って、しっかりと滅菌します。

そうすることで、他の患者さんが歯科医院を受診して、感染症にかかってしまうことを防いでいます。
もちろん、歯を削るタービンと呼ばれる道具もしっかりと消毒しています。

また、最近では歯を削るときの水や空気からも感染の危険があることから、口腔外バキュームを導入してより感染症を防ぐための設備を整えている歯科医院も増えています。

こういった歯科医院でのスタンダードプリコーションを実施することで、患者さんはより安心して、歯科治療を受けることができます。こういったスタンダードプリコーションを実施している歯科医院でぜひ治療を受けてくださいね。

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