みなさんこんにちは京王八王子駅前歯科の歯科医師酒井です。
鼻とお口は繋がっていて、お互いに深く影響しあっているのをご存知ですか?
そのため、鼻炎を起こすとお口の中の環境はいっきに悪化してしまいます。
そんな鼻炎と口内環境の関係について詳しくご紹介していきましょう。
鼻炎で起きる口内の問題
呼吸は基本的には鼻が主体で行われています。
口の主な働きは、食べる、消化器官の役割がその大部分を占めます。
ただし、人は呼吸が止まれば、生命活動ができません。鼻が病気になったときのために、口で呼吸ができるようになっています。
ですが、あくまでも鼻の補助のためであって、口呼吸がメインになると口内環境にはさまざまな悪影響がでてきます。
鼻には、細菌やウイルスを防ぐつくりになっています。異物を除去するフィルターの役割を果たし、きれいな空気を気管支へと送り込みます。また鼻の奥には副鼻腔といって大きな空洞があります。ここでは空気が温められて、加湿されます。
気管支へのダメージを与えないようになっているのです。
南極のマイナス30度の空気でも、鼻で呼吸すれば、いっきに20度近くにまで温められるのです。それくらい、鼻の役割は気管支にとっては欠かせないものとなっています。
ですが、鼻がつまってしまって、口呼吸になってしまうと、口の中は乾燥してしまい、唾液による抗菌作用の効果が低下し、お口の中で細菌が繁殖しやすくなります。
さらに冷たい空気、乾燥した空気が直接、喉へ送るこまれて、喉へ大きなダメージを与えます。空気中のウイルスや細菌も簡単に喉へ侵入してしまうのです。
したがって、鼻炎がおきると、鼻で呼吸ができなくなってしまうので、口内環境は悪化し、むし歯や歯周病のリスクが減少します。お口も乾燥して、唾液の量が減少して、口臭も起こりやすくなります。
鼻炎はまずは耳鼻咽喉科に行ってしっかりと専門の治療をうけましょう。
口腔内の乾燥に注意!
そのうえでお口のケアもとても重要です。鼻炎の影響で、お口がとても乾燥しやすい状態になっていますのでいつも以上に歯磨きをしっかりと行いましょう。
お口の保湿をしっかりと行うことで、お口の乾燥による不快感も減少できます。
さまざまな保湿剤が販売されているので、鼻炎のときは一緒に使うのがおすすめです。
また、風邪による鼻炎であれば治ればお口の乾燥もすぐに回復しますが、花粉症のシーズンやアレルギー性鼻炎の場合は、つねに口呼吸になってしまっているので、特にお口のケアが重要です。歯茎が腫れやすいので、定期的に歯科医院でメンテナンスと受けて、歯周病が悪化しにくいようにしましょう。
鼻とお口は深い関わりがありますので、ぜひ鼻炎が気になったらお口のこともしっかりと観察してみてくださいね。