こんにちは。歯科医師の酒井です。
近年の夏は気温が30度をゆうに超えて、40度近くまで気温が近くまで上がっています。
そんな暑い夏だからこそ、アイスクリームにかき氷、冷たくて美味しいデザートがおいしいですよね。
ですが、歯科医の立場からすると、夏はむし歯が増える季節でもあります。
そこでどうして夏にむし歯が増えるのか、その理由をわかりやすく解説していきます。
冷たいデザートが虫歯を作る
夏にむし歯が増える理由、それは、冷たいデザートがまず一番に挙げられる理由です。
夏に代表されるデザートといえば、やっぱりかき氷です。
冷たくておいしいですが、冷たいデザートは、温かいデザートよりも、多くの砂糖が含まれています。というのも、味覚は冷たいと、甘いものを甘いと感じにくくなります。
そのため、かき氷ではたくさんのシロップ、アイスクリームでは、多量の砂糖が含有されているのです。しかも、噛んで食べるのではなく、口の中で溶けてしまうので、もろ歯に砂糖を溶かした液体を塗っている状態になります。
こういったことから、デザートなどの観点からみても、夏はむし歯になりやすいといえます。
熱中症が虫歯を作る
次に挙げられる理由としては「熱中症」です。
どうして熱中症とむし歯が関係あるの?と思うかもしれません。
夏には熱中症対策として、スポーツ飲料が推奨されます。スポーツ飲料というのは塩分も補給できるので、熱中症対策には最適です。
ですが、塩分と一緒に、糖分も摂取しています。
スポーツ飲料を飲むととても甘くておいしいですが、これはむし歯リスクを上昇させてしまうのです。
しかもスポーツ飲料を飲んでいるときは、スポーツをしているときや、外での仕事の最中であることが多いです。
最近では仕事の合間に熱中症を気にして、こまめにスポーツ飲料を飲んで熱中症予防をしているという方も増えています。
熱中症対策には確かにスポーツ飲料を飲むのはよいかもしれないですが、
むし歯リスクを考えるとこまめにスポーツ飲料を飲むことは
ダラダラとおやつを食べているのと変わらない口腔内環境を引き起こします。
ですので、激しいスポーツをしている、外で汗を多量にかく仕事をしているという場合を除いては、
できれば水分摂取は麦茶などの糖分が含まれていないものをこまめに摂取することをおすすめします。
基本的に、食事でも塩分を摂取していますので、よっぽど激しい運動をしなければ、塩分が足りないということは起きません。
ですが、水分摂取は熱中症対策には欠かせませんので、こまめな水分補給はできれば、麦茶でとるようにしましょう。