生活習慣や食事改善で歯は再生できる

みなさんこんにちは、京王八王子駅前歯科の歯科医師酒井です。

歯は皮膚や粘膜などと異なり、一度、虫歯になってしまうと自然治癒できない組織と言われています。

ですが、初期の虫歯であれば、生活習慣や食事改善で歯は再生できるのです。

そんな歯を再生する、生活習慣や食事方法をご紹介します。

生活習慣の基本は歯磨きから

歯を再生する生活習慣、まず大切なことは、毎日の歯磨き習慣です。

特にフッ素配合の歯磨き粉を積極的に使用することで、初期の虫歯を「再石灰化」することができます。テレビコマーシャルでも最近ではこの「再石灰化」がアピールされています。

再石灰化とは、再び、歯が石灰化するということを意味します。

虫歯菌によって、酸が産生されると、歯のミネラル成分であるカルシウムなどが溶け出します。このミネラル成分が溶け出してしまうこと、歯が溶けてしまう現象脱灰と呼びます。

この溶けてしまった部分に再び、カルシウムなどのミネラルが補給されることで、歯が溶けるのが止まり、再度、固く、元の歯の状態に戻ります。これが再石灰化です。

ミネラルが補給できる、歯の表面部分だけが溶けた状態であれば、再石灰化がおきます。

ですが、さらに虫歯菌が酸を作って、どんどん溶かしていき、穴が開いてしまうと再生できません。

食後は、お口が酸性に傾き、どんどん歯の表面が溶かされていきます。

したがって、毎食後の歯磨きはこの再石灰化を促進し、歯を再生してくれます。

最近では歯科医院限定で、高濃度の1450ppmの濃度のフッ素歯磨きが販売されるようになりました。歯の表面が穴は開いていないけど、白く濁っているという方は積極的に高濃度フッ素歯磨きを使って、歯を再生させましょう。

そして、歯の再生にもう一つ大切なことがあります。

生活習慣で大切な食事習慣

虫歯は虫歯菌が酸を酸性してどんどん歯を溶かしていくことで進行していきます。

口の中は食後、酸性に傾きます。

食事を時間内に終えて、間食をしなければ、口の中は唾液の働きで、自然に中性へと戻ります。ですがいつまでもダラダラと食べていたり、おやつの時間を決めずに、間食回数が増えると、その分、お口の中が酸性へ傾いてしまいます。

中性に戻そうとしているのに、その度おやつを食べていると口の中はずっと酸性です。酸性の状態だと虫歯菌は活発化し、どんどん歯を溶かしていきます。

歯を再生させるためにも、食事は時間内に終わらせていつまでもダラダラと食べないようにしましょう。

またキシリトールガムなどを食後のおやつにすれば、虫歯予防になります。

ぜひ生活習慣や食事改善をして、歯を再生させて虫歯を予防しましょう。

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