エナメル質とは?修復可能?

歯科医の酒井です。

 

歯はいくつかの層で構成されているのを知っていますか?

 

その層の一番表面にあるのがエナメル質です。そこから内側に向かって象牙質、歯髄となっています。今回お話しする主役となるのが「エナメル質」です。

 

歯のエナメル質って?

エナメル質は歯の中で一番硬い表面に位置し、虫歯菌から歯を守る役割をしています。これだけで、大事な役割を果たしているのはわかるかと思います。

 

しかしこのエナメル質は、食事をしたり歯磨きや歯ぎしりなどの外的要因により傷ついたりなくなってしまったりします。このエナメル質がなくなってしまうと象牙質がむき出しの状態になってしまいます。虫歯になりやすいのはもちろんですが、知覚過敏になる可能性も高くなります。

 

エナメル質を保ち、歯を守る

前述したとおり、エナメル質は歯を守る大事なものです。エナメル質を強く保つことが歯を強く保つことに繋がります。

 

それでは、実際にエナメル質を強く保つにはどうしたら良いのでしょうか。

ここまでエナメル質は大切、強く保ちましょうというような説明をしてきました。しかし、エナメル質は実は毎日、溶けては再生しを繰り返しています。厳密には柔らかくなりまた硬くなるのを繰り返しているというのが正しいかもしれません。

 

その理由は、みなさん毎日行っている食事にあります。食事の際、人間の口の中は酸性に傾きます。その酸によりエナメル質が柔らかく弱い状態になるのです。食事後、時間の経過とともに唾液が口の中を循環することにより、歯のエナメル質が硬くなります。このサイクルは、人間が食事をしないといけない以上、口の中で絶対におこなわれるサイクルです。

重要なのは、この一連のサイクルの間をどう過ごすかです。

 

以下、いくつか簡単な注意点や対策をお教えします。実践してみてください。

 

・だらだらと長時間飲み食いを繰り返さない

長時間の飲み食いは長時間の口腔内の酸性を意味します。その分、長い時間エナメル質が溶け、虫歯菌が付着しやすくなっている状態が続いているということになります。また、この間は歯に色も付きやすい状態になっているため、歯の黄ばみの原因にもなり得ます。

 

・食後、すぐに歯磨きしてはいけません

虫歯になりやすい状態なのに、歯磨きしてはいけないの?と思った方が多い事でしょう。しかし、食後すぐの口の中は酸性です。酸性で弱くなっているエナメル質をブラシでゴシゴシこすったらどうなるでしょうか。

ご察しの通り、よかれと思ってしている歯ブラシが、歯を痛めてしまう原因になってしまうのです。この際に象牙質まで削ってしまうと知覚過敏になってしまいます。

食後、30分は歯ブラシをせずにノンシュガーのガムなどで唾液の分泌を促しましょう。歯ブラシなどのケアは食後30分以上時間をおいてから行うのが望ましいとされています。最近では、歯ブラシガムや歯のエナメル質を強くするガムなども見かけます。そのようなアイテムを上手に取り入れることをおすすめします。

 

最後に

物理的に削れてしまった歯や、虫歯の歯はエナメル質のように自然に再生することはありません。だからこそ、日ごろのお手入れや気を付けられる部分に関しては積極的に行ってほしいいと思います。

 

エナメル質はフッ素を塗ることによりコーティングできます。

これは大人の歯だけでなく、お子さんにも有効です。

京王八王子駅前歯科では、フッ素の塗布治療はもちろん、エナメル質を守るフッ素配合アイテムもご紹介いたします。お気軽にご相談ください。

 

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