歯の神経を抜く事で起こるデメリットとは

歯の神経

歯には無数の神経が通っていて、冷たいものを感じたり、虫歯の時に痛みを感じたりします。

歯の治療の中で、歯の神経を抜かなければいけない時があります。

歯の神経をなぜ抜かなければいけないのか、歯の神経を抜くことで起こるデメリットとは何か。

今回は、このような議題でお話ししたいと思います。

歯の神経を抜く理由

歯の神経を抜く理由

①痛みを抑えるため

歯の神経にまで最近繁殖してしまっていると、痛みが強くなったり、冷たいものや温かいものに敏感になります。

また、腫れや発熱・頭痛・首や肩の痛みをも引き起こすこともあります。

これらは、歯の神経を抜くことで改善されます。

②細菌感染を抑えるため

歯の神経に細菌が入ってしまうと、神経を通じて全身に広がります。

血管内に入り込むと、血管癖が傷つき、やがて血管内皮にコブができて狭くなり、動脈硬化の原因になります。

また、骨髄炎、髄膜炎、心内膜炎などの全身の感染症に繋がります。

その他、角膜炎、扁桃炎、中耳炎なども、虫歯や歯周病の原因菌が引き起こします。

③歯を残すため

細菌感染が進み、抜歯しなくてはならない状況を回避するために神経を抜きます。

神経を抜くことで少しでも長く自分の歯を残すことが可能になります。

しかし、神経が無い歯は、神経がある歯に比べて脆くはなります。

 

歯の神経を抜かなければいけない時とは

歯の神経を抜かなければいけない時とは

①歯に激痛がある

虫歯が深くなり神経まで入ってくると激痛が走ります。こんな時は歯の神経を抜く時に麻酔も効きにくいのですが、神経を抜かなければ痛みは取れないのです。

②噛んだ時に痛みがある

歯の神経に入った虫歯菌が神経全体に広がると、噛んだ時痛くなります。そのままにしておくと顎の骨に虫歯菌が入ってしまうので神経を抜かなければいけません。

③夜寝る時に疼くように痛い

歯の神経まで虫歯が広がると体が温まった時にうずくように痛みが出ます。痛みは出たり引いたりします。

④冷たいものでしみる感じが5秒以上続く

知覚過敏であれば冷たいものが一瞬しみる感覚が出ますが、歯の神経が弱っていると痛みが5秒以上続きます。

⑤根の先から膿が出ている

根の先から膿が出ていると神経の一部が死んでしまっているか、全部が死んでしまっていますので神経を抜いて、歯の中を消毒する必要があります。

⑥歯が破折・破損した

外傷などによって歯が折れてしまったり、歯が割れてしまった時、神経がむき出しになってしまいます。回復が見込めない場合、神経を抜かなければならない場合があります。

歯の神経を抜くデメリットとは

歯の神経治療の悩み

①歯の耐久性が低くなる

栄養と水分が供給されなくなった歯は、立ち枯れした木のようにもろくなり、硬いものを食べたりした際に割れやすくなっています。また虫歯になった時に歯を固くしたり急激な進行を食い止めることができなくなり、虫歯になりやすくなります。

②再感染のリスクが残る

神経を抜いた後の根管治療で大事なことは、どれだけ根管内を無菌状態に保つことができるかです。根管内の消毒が十分でないまま治療を進めてしまったり、少しでも感染した歯髄を取り残してしまうと、高い確率で再感染を起こします。

③治療に時間がかかる

神経を抜いた後の根管治療は、②にも書きましたがいかに無菌状態にもっていくかが大切です。そのため、時間と治療回数はどうしても多くなってしまいます。長期間の治療は、精神的にも経済的にも負担になります。

④歯の感覚がなくなる

神経を抜くことで、歯が本来持っている全ての感覚を失うので、虫歯になってもその異変を感じることができません。しみたり痛む等、歯の異常を知らせてくれるシグナルを失うので、ケアを怠ると気付いた時には重度の虫歯になっているという事があります。また温度を感じなくなるので、味覚にも影響があります。

⑤歯が変色する

歯の神経を抜くと血液が循環することで行われていた歯の新陳代謝がなくなり、黒く変色してしまうことがあります。これはエナメル質の内部の象牙質で起きているため、エナメル質の漂白ホワイトニングでは元に戻すことはできません。ただし根管治療を行った歯は削る範囲も大きいため、修復のために歯全体に被せ物をすることがほとんどです。変色しにくいセラミックの素材を使うことで、審美性を保つことができます。

京王八王子駅前歯科の神経治療

歯の神経を出来るだけ残す治療を京王八王子駅前歯科では行っていますが、どうしても神経を取る場合は以下の治療手順で行います。

八王子の歯の神経治療

①超音波治療

虫歯から始まり根管内の汚れ、取り残した神経の残骸など通常の切削器具をでは削りすぎてしまうところを超音波の振動により少しずつ慎重に削ることが可能です。

②清掃しながら削ります

口腔内細菌や唾液を吸い上げ、洗浄しながら治療をすることで無菌状態を作り出し、感染の恐れのない状態での処置を可能にします。

③拡大鏡の使用

狭くて暗い視野での根管治療は、十分な視野が保てず、ある意味手探りの状態です。そのため、3本しか無いと思われていた根管は、実は4本あり、見落とされた根管が炎症を起こしたりするのです。
京王八王子駅前歯科では、拡大鏡を使用することで肉眼の30倍の視野で、細くて暗い根管を正確に確認できます。よって、確実な神経治療を行う事ができるのです。

④再発防止の丁寧な治療

根管治療は、とにかく丁寧に取り残し(デブリ*1)が無いように心掛けています。それは、再発して何度も根管治療を行うと、抜歯の可能性が高まるためです。1度で終わる方もいますが、完全滅菌・神経の完全除去を行うためには期間が必要です。じっくりしっかり治療するために患者様にもご理解いただくようにしています。

最後に

歯の神経を抜く根管治療は、歯の治療の中でも難易度の高い治療となります。

高い技術力と最新の機器を取り揃える歯医者さんでしっかり治療をすることをお勧めします。

また、こちらの治療回数を長いと捉えられる方もいらっしゃるかと思います。

お気持ちは本当によく解るのですが、神経の治療というのはそれほど慎重かつ時間をかけて行うことで、結果的に治療の回数が減り、ご自身の歯を長く保つことができるので、是非ご理解くだされば幸いです。

注釈

デブリとは、細菌が付いた削りカスを指します。

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